オシロスコープを輸入した

作成日:2016/01/05
最終更新日:2020/07/05

オシロスコープを輸入した

作成日:2016/01/05
最終更新日:2020/07/05

概要

SIGLENT社のデジタルオシロスコープであるSDS1102CMLをAliexpressで購入し輸入しました。

動機

Langurは自作OSであるXiaoを開発しています。

2014年7月にNEPのリアルタイム性保証技術を受講した際、著名な高田広章先生と会話する機会があり、RTOSを名乗るにはどうすればよいか質問したところ、リアルタイムシステムを構築できればRTOSと名乗ることができると教えていただきました。

もちろん、本講義を受講した主目的はお仕事のためですよ。

OSのリアルタイム性保証を行うにあたって測定器として欲しくなったことと、基板を作っていると信号の波形を観測したくなるので思い切って購入を決めました。

選定

まず、測定したい信号の上限を考えました。 現在作ろうと考えている回路では、最大で33MHzを測定したいです。

アナログオシロでは、最高周波数帯域の1/3程度の周波数帯まで少ない誤差で測定できます[1]。 アナログオシロを選ぶ場合には最高周波数帯域が100MHz以上のものを選定すれば良さそうです。

デジタルオシロでは、上記に加えサンプリング周波数が効いてきます[2]。1周期あたりのサンプル数が多ければ多いほど実際に近い波形が得られるはずです。

今回、中古のアナログオシロにするか中国製のデジタルオシロにするか悩みました。 今回は、波形を画像データにしやすいデジタルオシロにすることにすることにしました。

次はメーカーの選定です。 Web上で検索するとRIGOLやATTEN、SIGLENTのものが良さそうです[3]。 SIGLENTは主要メーカーのOEMをしているようなので、日本語の情報は少ないですがSIGLENTのものにすることに決めました。

サンプリング周波数とメモリ容量から選んだモデルはSDS1102CMLです。

後はどこから買うかです。 今回は、サポートの期待はできませんが中国から輸入に挑戦することにしました。 Aliexpressで調達します。

今回はTEST INSTRUMENTから購入することにしました。 店舗の評価は低いですが、EMSやFedexが無償で選べること、日本からの購入者が過去におり無事に届いたであろうことが履歴からわかったので思い切って選ぶことにしました。

購入から到着まで

2015/12/20に発注し、2016/01/04に到着したので15日かかったことになります。

2015/12/24の時点で発送されていなかったので最初の問い合わせをしました。

2015/12/25に発送したので3日以内にEMSのサイトに反映されるはずと連絡がありました。 しかし、追跡番号の記載がなく、Aliexpress上のstatusもThe supplier is processing order.のままだったので再度質問しました。

2015/12/27に追跡番号の連絡がありました。が、EMSのサイトで追跡できず。 2015/12/28に新しい番号の連絡がありました。 この番号もEMSのサイトで追跡できなかったので問い合わせました。 また、2015/12/25に連絡があったから年内に届くはずだよね?と質問しました。

2015/12/29に返事があり、EMSのサイトで追跡できるようになりました。 EMSのサイトに表示された日時から4-6日で届くはずだとのことでした。 2015/12/27に発送されたことになっていたので2016/01/02に届くはずだとのことでした。 2015/12/25に発送したと連絡がありましたが実際に発送したのは2015/12/27のようでした。

2015/12/30に中国で通関したようだったのですが...そこから追跡状態が変更されず。 年末年始を挟んでしまったのできっと遅れるんだろうなぁと思いつつ、2016/01/02中に届かなかったので2016/01/03に再度質問しました。 その数時間後、日本に着荷したとEMSの状態が更新されました。

同日中に返事があり、中国の税関で2日間止められていたと連絡がありました。 なので、荷物を楽しみにしていると返事を書きました。

その後待っていると、2016/01/04に日本の税関を通過したと状態が変わりいよいよ配送されることに。2016/01/04の夜に到着しました。

到着から開梱

荷物は噂どおりボロボロのダンボール箱と黄色いテープで巻かれた状態でやってきました。

梱包
図1. 梱包

ダンボール箱の中にダンボール箱があり、そこに品番やシリアル番号が記載されていました。

品番
図2. 品番

内容物は以下でした。電源ケーブルはSEタイプのものでした。

  • SDS1102CML本体
  • プローブ2セット
  • 電源ケーブル
  • USBケーブル
  • 校正証明書
  • Quick Start
  • CD-R
内容物
図3. 内容物

背面を見ると、電源電圧は100Vに対応しておりACインレットになっているのでケーブルをAタイプのものに交換しました。

背面
図4. 背面

プローブの校正や試運転はこれから試していきたいと思います。

通電
図5. 通電

参考文献

  1. 稲垣正一郎, いまさら聞けないオシロスコープ入門(1), EDN Japan, 2012
  2. 岩通計測株式会社, デジタルオシロスコープの性能と選び方, 岩通計測株式会社, 不明
  3. Linkpon, 低価格オシロの調査, 自作もの日記, 2014