Windows11にWSLでUbuntu 22.04 LTSの導入

作成日:2022/06/05
最終更新日:2022/06/10

Windows11にWSLでUbuntu 22.04 LTSの導入

作成日:2022/06/05
最終更新日:2022/06/10

概要

妻が使っていたMacBookの調子が悪いこともあり、思い切って夫婦でWindows11のPCを購入しました。いつもであれば、私の端末はUNIX環境に置き換えてしまうのですが家族のサポートデスクをする必要があるためWindowsのまま今回は運用することになりました。

私有の端末でWindowsをメインで使うのは久しぶりなので、まずは環境を整える必要があります。最近のWindowsにはWindows Subsystem for Linux(WSL)[1]という仕組みが提供されており、Cygwin[2]を用いずともLinux環境を構築可能です。厳密にはCygwinはLinux環境ではありませんが。今回はWSL2上にUbuntu 22.04 LTSを導入した手順をまとめます。

手順

Windowsの機能の有効化

まずは[コントロールパネル]-[プログラム]-[プログラムと機能]-[Windowsの機能の有効化または無効化]を起動します。起動したら図1.図2.に示すLinux用Windowsサブシステムと仮想マシンプラットフォームにチェックを入れ、[OK]ボタンを押します。

Windowsの機能の有効化その1
図1. Windowsの機能の有効化その1
Windowsの機能の有効化その2
図2. Windowsの機能の有効化その2

[OK]ボタンを押すと図3.のダイアログが表示されるので、[今すぐ再起動]ボタンを押し、PCを再起動して機能を有効化します。

Windowsの機能の有効化の完了
図3. Windowsの機能の有効化の完了

WSLの初期設定

PCを再起動したらWindows PowerShellを管理者権限で起動します。起動したらコマンド1.を発行してWSL2をデフォルトで使うように設定します。

コマンド1. WSL2を明示的に使用
wsl --set-default-version 2

その後、コマンド2.を発行してWSLを最新の状態に更新します。

コマンド2. WSLを最新の状態にアップデートする
wsl --update

Ubuntu 22.04 LTSの導入

Microsoft Storeを起動し、検索窓からUbuntuと入力すると図4.のようにUbuntu 22.04 LTSが見つかるのでクリックします。

Microsoft StoreからUbuntu 22.04 LTSの検索
図4. Microsoft StoreからUbuntu 22.04 LTSの検索

クリックすると、図5.の画面が表示されるので[入手]ボタンを押します。

Ubuntu 22.04 LTSの導入
図5. Ubuntu 22.04 LTSの導入

しばらく待つとダウンロードが完了します。

Ubuntu 22.04 LTSのインストールと初期設定

インストールが完了するとスタートメニューに図6.のようにUbuntu 22.04 LTSが追加されます。まずはクリックして起動します。

Ubuntu 22.04 LTSの起動
図6. Ubuntu 22.04 LTSの起動

起動すると、図7.のようにUbuntu 22.04 LTSのインストールが始まります。

Ubuntu 22.04 LTSのインストール
図7. Ubuntu 22.04 LTSのインストール

しばらく待つとインストールが完了し、図8.のダイアログが表示されるので[OK]ボタンを押します。

Ubuntu 22.04 LTSのインストール完了
図8. Ubuntu 22.04 LTSのインストール完了

[OK]ボタンを押すと、図9.のような白いダイアログが表示されます。しばらく待っても変化がなかったので[x]ボタンを押し、ダイアログを閉じます。

白いダイアログ
図9. 白いダイアログ

ダイアログを閉じると、図10.のようにCLIからユーザ追加が可能になります。このユーザはWindowsのユーザとは別なので好きなように設定して良いようです。

Ubuntu 22.04 LTSの初期設定
図10. Ubuntu 22.04 LTSの初期設定

ユーザを追加するとUbuntu 22.04 LTSを使えるようになります。

Ubuntu 22.04 LTSの導入完了
図11. Ubuntu 22.04 LTSの導入完了

使用

WSLの使用についてまとめていきます。随時更新予定です。

ホームディレクトリの場所

ホームディレクトリは、Windowsのユーザのフォルダとは別の場所に存在しているようです。Windowsの各ドライブは /mnt 以下にマウントされているようです。 逆にWindowsからWSLでインストールした環境にアクセスするには \\wsl$ とエクスプローラに入力すれば良いです。

コマンドプロンプトやWindows PowerShellから利用

コマンドプロンプトやWindows PowerShellからbashと入力するとWSLのLinux環境に入れます。 こちらから使うのも良さそうです。

Ubuntuのアップデート

Ubuntuをアップデートします。 apt update コマンドや apt upgradeコマンドでアップデートが可能です。ただし、LinuxカーネルはWSLで管理されているようでアップデートできません。

所感

WSLでUbuntuの環境を構築してみました。仮想環境でUbuntuを使うときに比べてメリットもデメリットもありそうです。 インストール中に白いダイアログが表示されていたので、今後使っていく中で何か不都合が出てくるかもしれません。 そのときは、素直に仮想環境にUbuntuを改めて導入しようと思います。

参考文献

  1. C. Loewen, A. Jenks, M. Wojciakowski, v-surgos, D. Coulter, M. Patel, VSC-Service-Account, S. Cooley, S. Kumar, Windows Subsystem for Linux に関するドキュメント, Microsoft Docs, 2022
  2. the Cygwin Team, Cygwin, Cygwin, 1995-2021